アフェクティブイノベーション協会

aiCafe

ai Cafeとは、協会理事による、それぞれ個別にテーマを設けた勉強会です。
AIA理事による、それぞれ個別にテーマを設けた勉強会です。 テーマに対する発表と参加者による活発な意見交換が特徴です。




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SKELセミナー
日時 :2019 年11 月28 日(木)
    19:00(開場 18:30) ~ 21:00
場所 :九州大学サテライトオフィス(有楽町)
講師 :椎塚久雄(SKEL)
テーマ:アフェクティブイノベーション XVII(2)
    時代が求める新しい思考法の展開
    ー 罠に陥ることなくイノベーションを起こすには ー
今回(11/28)のSKELセミナーでは、「論理」か「直感」か、ということを問題にするときに、
「VUCAの時代における罠に陥らないイノベーション」という
企業の現場における本質的な課題をテーマに取り上げました。
「論理」と「直感」については、当然ながら以前から問題になっていました。
これはある意味当然と言えば当然の流れです。
また、今は、先行きの不透明はVUCAの時代だと言われていますが、
このVUCAも1990年代初頭のソ連崩壊に伴ってアメリカ軍が当面の敵がいなくいなった状況で、
Volatility(変動)、Uncertainty(不確実)、Complexity (複雑)、Ambiguity (曖昧)の
4つの要因を言い表している概念です。
それと現在の社会経済環境を照らし合わせて、
現在がきわめて予測困難な状況に直面しているという時代背景に私たちは生きていることから、
まさにVUCAの時代にあることを認識しなければならないということだと思います。
そこで、まず論理という視点から「なぜ日本企業は分析麻痺に陥るのか」ということを考えるとき、
分析麻痺に陥る次のような3つの理由があります:

「①過度な論理思考への傾斜が招く「差別化の喪失」、これは「正解のコモディティ化」と表裏一体の問題でもあります/
②分析的・論理的な情報処理スキルの「方法としての限界」/
③論理では「意味を作れない」という問題」。

そこで、重要になるのが「メタ意思決定法」になるわけです。
つまり全体俯瞰的に捉えなければならないことです。
現実の日本企業では、「規律」の中に「遊び」を持たせることがどこまで可能かはまだ不透明が部分がありますが、
「イノベーション」と「遊び」は切り離せない課題だと思います。
不確実な時代だからこそ、そこに「真・善・美」による意思決定を導入する必要があると思います。
特に人文科学的な発想と知見が重要な意味を持ってくると思います。
日本は技術立国を自負してきましたが、この技術的イノベーションの絶対視にも疑問を投げかけられて、
本来の幸福の源泉になる方向に持っていかなければならないのではないでしょうか。