アフェクティブイノベーション協会

aiCafe

ai Cafeとは、協会理事による、それぞれ個別にテーマを設けた勉強会です。
AIA理事による、それぞれ個別にテーマを設けた勉強会です。 テーマに対する発表と参加者による活発な意見交換が特徴です。




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SKELセミナー
日時 :2020 年1 月23 日(木)
    19:00(開場 18:30) ~ 21:00
場所 :九州大学サテライトオフィス(有楽町)
講師 :椎塚久雄(SKEL)
テーマ:アフェクティブイノベーション XVII(3)
    いまこそ「システム思考」の重要性を認識すべきである
    ー 新たなモノ作り/コトづくりに必要なもの ー
 1月23日(木)のSKELセミナーはシステム思考の本質的な話題で有益な議論の場になりました。

 世の中はAIブームですが、AIでは解決できない問題は多々あります。
そこで、いまこそ「システム思考」の重要性を認識すべきときであると思います。
特に、新たなモノづくり/コトづくりに必要なものを考えたときに
私たちは立ち止まって熟考すべきときにきています。
それは、「なぜシステム思考なのか?」ということに目を向けるべきなのです。
複雑化する社会に求められる「システム思考」、我々の世界は「動的システム」です。

 動的システムは時間の関数で、その動的な変化を捉えるには微分・積分の力が必要です。
この世界には静的(static)と動的(dynamic)な“ふるまい”があり、
それらの本質をとらえることは極めて重要なことなのです。
 第4次の産業革命が進行している現在、直面している問題は「高度にシステム化した社会への対応」です。
第3次産業革命が起きた50年前とは違い、今は社会を構成する多くの要素が高度にシステム化するとともに、
それぞれの要素がインターネット等を介して密接なネットワークを構成しています。

 そのような時代に注意をしなければならないのは、
思いもよらない事態になってからでは遅すぎることになります。
一部の機能の改善が他の機能に思わぬ影響を及ぼします。
AIは解決手段になり得るのでしょうかという疑問が出てきます。
もちろん、その解決手段となる1つがAI等を用いた制御と意思決定ですが、
人類は「エネルギー(工業化)」「大量生産手段」「情報処理と事務作業」に続き、
機械による「意思決定」をも手に入れつつあります。
しかし、機械による意思決定と言っても、
機械が勝手に判断を下すのを黙ってみているということではありません。
まずは目的とする業務及び技術システムを適切にモデル化し、
機械による判断が下せるような形に落とし込む必要があります。
まして、AIを使わない(使えない)場合でも、
不確実性の高い現代の複雑な問題を扱える考え方が求められています。

 じつは、それが「システム思考」なのです。
進展めざましいAIにも「不得手」があります。
システム思考のルール(2種類)を覚えるだけで、世の中のあらゆる対象をシステムとして視覚的に記述できるのです。